芥川龍之介の作品読んだことある?『羅生門 (現代語訳名作シリーズ)』
誰もが知っている羅生門。
『羅生門 (現代語訳名作シリーズ)』
現代語訳:松尾清貴様
教科書にも載っていました。
ただ、詳しい話を忘れてしまったことや有名な芥川龍之介の作品に触れてみたいという想いがあり、今回こちらの現代語訳を読んでみました。
原文だと読むのに時間がかかってしまうかなという思いと、うまく読み解く自信がなかったため現代語訳が初めて読むのに適しているかと思いました。
この本では、『羅生門』以外ににも 『鼻』『芋粥』『地獄変』『竜』。合わせて5作品の短編が収録されています。
鼻と地獄変については、どんな話かなんとなくしっていたのですが、改めて読んでみることで深く知ることができたように感じます。
有名なお話なので、軽く内容にも触れておきます。
(微ネタバレあるため注意!!)
『羅生門』
→解雇され、生きるのに困った青年は悩んでいました。生きるために悪を許容するかどうかです。とりあえず寒さを凌ごうと向かった先で、死人の髪を抜いている老婆を見つけます。彼は激怒しました。 だけど、少し前までは自分も犯罪を犯そうとしていたのです。彼は老婆の着物を剥ぎ、どこかへ去っていきます。その行方は知れず。
『鼻』
→長い鼻をコンプレックスに持つ坊主が、短い鼻を手に入れたのに笑われてしまいます。するとあんなに嫌だった長い鼻が戻ってきたときにほっとするのです。
『芋粥』
→周りからとにかく下に見られて舐められている男。彼の夢は大好きな芋粥を腹一杯食べること。あるきっかけで、その夢を叶えることができたのですが、夢は夢のままの方が良かったのかもしれないという結末。
『地獄変』
→見たモノしか書けない絵師の男。その要望を訴えたところ最愛の娘を亡くしてしまう。
『竜』
→いたずらから始まったのに、大事になり、しかも本当になってしまった。今更嘘だったと伝えたところで誰も信じてはくれなかった。
本作の最後に解説が載っており、作品についてより深く知ることができます。
短編ながら、読んだ人が色んな解釈ができ、考察ができる点がほんとうに素晴らしくできた小説だと痛感しました。
有名な作品ですので、知らない方は一度読んでみると教養が広がると思います。あと単純に面白い!
→文豪好きは『文豪とアルケミスト』をお薦めしたい!
有名な文豪たちが現代に転生して本を守るために戦います。ゲームが原作なのですがBGMが最高。このアニメで私は『地獄変』を知りました。
→少し前に読んだこちらの本にも芥川龍之介の話が出てくるのですが、面白かったのでお薦めです!芥川と太宰の違いや作家の人間性。マズローの欲求5段階と作家について絡めた部分が個人的に好き。