結婚しない女性が魔女として差別される世界「いきおくれ姫の選択」
どうも、ゆんかです。
今回感想や紹介するのは、彩本 和希さん著作のいきおくれ姫の選択 未婚の魔女にも明日はくる です。
(いきおくれ姫の選択 未婚の魔女にも明日はくる )
18歳までに結婚できなかった女は「魔女」と呼ばれ、差別されるフェルティリア王国。実際、この国の女は生まれながらに魔力を宿しており、未婚の女は18歳を境にその力が飛躍的に発達するのだ。伯爵令嬢でありながら、特徴的な容姿と不器用な性格のせいで、結婚相手を見つけられなかったサナティア。自分の魔力が治癒と回復に秀でていることを知ると、ある場所で修行を積むことに決めて…!?(bookデータベースより)
きゅんきゅんとした恋愛ものなのかと思いきや、ダークファンタジーのようなほの暗い設定のお話でした。
でも、すごく面白かったです。
18歳までに結婚できなければ魔女と呼ばれ差別されてしまう。
作中でもあるのですが、「魔女の命は、普通の女性の命よりずっと軽い」という言葉はこの作品の中で大きなテーマのようだと感じました。
主人公のサナティアは、強い魔力を持ち、18歳を過ぎても結婚できずにいました。
けれど、あるとき男性を助けたことがきっかけで自分にできることをしたいと考え魔女の塔で働くことにしました。
魔女の塔では、以前、戦う術を持たない魔女が治療をした男性に乱暴され命を落とすという悲劇が起こっていました。
サナティアも未遂とはいえ被害にあうのですが、魔女の立場の弱さがとても悲しかったです。
魔女として生きること、差別されることが辛くとも、仕方のないことだと受け入れてしまうのは集団心理や慣習からくるものなのかもしれません。
当たり前のようになってしまったことを変えるにはとても労力がいることです。
ですが、少しずつ変わっていく、変えようとする様子が読んでいて応援したくなりました。
生きるために、誰かのために奮闘する姿は素敵でした。
恋愛要素はあまり多くはありませんが、確かな絆で結ばれている二人の姿は読んでいて胸が熱くなるものがありました。ぜひ読んでみてください。
同じ、魔女で差別されるという点で似ているメルフェンシリーズも魅力的なのでそちらも良ければ読んでみてください!
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