生きるため生き残るために戦わなければならない「屍鬼」
どうも、ゆんかです。
(屍鬼)
人口千三百余、三方を山に囲まれ樅を育てて生きてきた外場村。猛暑に見舞われたある夏、村人たちが謎の死をとげていく。増えつづける死者は、未知の病によるものか、それとも、ある一家が越してきたからなのか…。(bookデータベースより)
これは私が高校生の時に読んだ作品です。
色々考えさせられて今でもストーリーを覚えています。
ちょうど読んでいる時期にアニメがあっていたのを覚えています。
普段本を読まないっていう人にとっては文章が難しいかもしれないため、コミック版もあるよ!と紹介しておきます。
上下巻に分かれていて、一冊だけでもかなりの厚さがあります。
文章が難しいと書きましたが、私は上巻を読むのに苦労しました。
物語に入り込んでからはどうなるの?とわくわくしながら読むため早く読めるのですが、情景描写が個人的に難しく感じて読むスピードが遅かったです。
ただ、下巻は物語が一気に進み始めるため上巻の二倍以上のスピードで読みました。
屍鬼、まぁゾンビとか吸血鬼みたいな存在なのですが、屍鬼が生きるためには人間が必要です。
最初は、屍鬼の存在は明らかにされておらず村人が一人、また一人と亡くなっていきます。
この時点では、屍鬼の方が優勢で、人間がんばれ!と人間側を応援していたのですが、あるときに屍鬼の存在がばれ殲滅されていきます。
仕方がないのですが、殺し方が残酷で屍鬼の方を今度は応援したくなりました。
こんなにも、自分の気持ちが揺れ動くというか、応援する側が変わるとは思っていなかったために驚いたのを覚えています。
正義の反対はもうひとつの正義であるという有名な言葉がありますが、その言葉を強く感じました。
屍鬼だって生きたい。でも、生きるためには人間を犠牲にしなければならない。
人間だって屍鬼が怖く自らを守るためには殺さなければなりません。
どちらの気持ちも分かるからこそ難しい話でした。